【活用術3】「指定券6回」の使い道が鍵
東日本+北海道乗り放題パスの場合、5日間で2万6000円となる。東京駅から鉄路で札幌駅まで行くと、通常はそれだけで2万6620円かかる(東北新幹線で新函館北斗駅まで行き、特急〈スーパー北斗〉に乗り継ぎ)。片道だけで元が取れるので、後は北海道内の列車も帰りの特急も事実上タダで乗り放題となるグルメ旅が可能になる。
ただ、「おときゅうパス」を使う上で注意したいのは、特急と新幹線で「指定券」を取れるのは、6回までという点だ(事前予約が必要)。野田氏が語る。
「この『6回』の使い道に知恵を絞りましょう。例えば新潟方面を経由するプランなら、〈きらきらうえつ〉の指定席料金は520円と安いので、ここはあえて追加料金を払い、他の指定席料金が高い列車に『6回』の枠を回すという旅程の組み方もある」
【活用術4】乗り放題パスを「週末2日+平日2日」で使ってみる
4日間の旅程は難しいという人でも、こんな使い方がある。
「『おときゅうパス』は土日の1泊2日旅だけでも十分に元が取れます。さらに2日を使うなら、昼すぎに出発して、新幹線や特急で宇都宮や甲府といった近郊都市でご当地グルメを楽しんでその日のうちに帰るプチ旅行をする人もいます」(前出・野田氏)
旅に彩りを加える列車は多彩だ。上越妙高~十日町間には新潟の地酒やジャズ・クラシックの生演奏を味わえる〈越乃Shu*Kura〉、車内の足湯で寛げる山形新幹線(福島~新庄間)の〈とれいゆつばさ〉、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の世界を体感できる〈SL銀河〉──「おときゅう」を使うことで、十人十色の大人の贅沢ができる。
※週刊ポスト2019年1月1・4日号