ここで「それなら医療保険に加入しよう」と考えるのは早計だ。
生命保険文化センターによると、がんになった場合でも、平均入院日数は20日間前後。骨折や糖尿病で50日間弱。一方、大手ネット生命保険の終身医療保険では、入院日額1万円の保険に入るために必要な保険料は、70歳男性で月額1万3000円強だ。
1年間何もなければ、15万円超の保険料を捨てることになる。保険料の分の現金を手元に残しておけば、がんの入院日数分の医療費はほぼ賄えるのだ。
しかも、1回の入院保障が60日間までという医療保険も少なくない。前述の「高額療養費制度」も活用できると考えれば、医療保険は無駄なケースが少なくない。
※週刊ポスト2019年1月1・4日号