12月20日、日経平均株価は2018年の安値20,369円(くりっく株・以下同)を割り込み12月26日には19,029円まで下落した。なぜ年末にかけて日経平均株価は大幅に下落したのか。カリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが、その背景を分析する。
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日経平均株価は年末にかけて大幅に下落しましたが、ファンダメンタルズ的に言うと、様々な要因が絡み合いながら重なった結果、下落が引き起こされたと考えられます。
まずは、米中の関税問題から始まり、「アメリカでは10年間も株価が上がり続けているから、そろそろ下落に転じるのではないか」といった投資家の思惑や、中国の景気後退に対する懸念が生まれたことが挙げられます。
さらに、アメリカとメキシコとの国境に壁を作るという件に関して、トランプ大統領が政府予算に国境警備費用として50億ドルを盛り込む方針を頑なに譲らず、政府機関の一部が閉鎖されるなど不透明感が漂いました。
また、パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長が2019年も金利引き上げを継続することを表明しましたが、それが嫌気され、株から米国債、銀行預金に資金が動いたという側面もあるのではないでしょうか。実際、米国民の間では、銀行預金者が増えているようです。
ちなみにトランプ大統領は金利を上げることに対して否定的な立場を取っていますが、それも、米国債や銀行預金にお金が流れ株価が下落してしまうことを懸念してのことでしょう。