「年金博士」こと社会保険労務士の北村庄吾氏が講師を務める老後資産セミナーでは、切実な質問が飛び交う。その場で出た介護に関する代表的な質問をQ&Aで紹介しよう。
Q:親の介護費用をどうやって捻出する?
A:家族単位で使える「介護サービス費」でカバー
これからの日本は、90代の親を60代の子が介護する老老介護が当たり前になってくる。
「しかも政府は介護保険の自己負担額を上げ続けています。この先、“自己負担4割”という時代が訪れることも十分考えられます」(北村氏)
その時、頼りになるのが「高額介護サービス費の支給」制度だ。1か月に利用した介護保険サービスの金額が、一定の上限額を超えた場合、申請すれば超過分が払い戻される。
この制度は世帯単位で用いられるので、たとえば高齢夫婦が2人とも介護保険を利用していれば、2人分を合算できる。