一方、これまで挙げた学校とは違った意味で東大合格者数を増やしたのは都立高校です。平成初期、第二次ベビーブームに生まれ、上位大を目指す子どもたちはこぞって私立の中高一貫校に通いましたが、石原慎太郎都知事の号令で“都立復権”が進められ、かつての超名門校の日比谷高校が華麗に復活。一時は1ケタにまで落ち込んだ東大合格者数が、2016年には50人を突破しました。このほか国立、西、戸山なども、平成後半に俄然存在感を増しました
自分が受験戦争を通過した親は、子どもにも受験勉強をさせたがるものですが、1つ注意点があります。それは、「自分の頃の価値観で子どもの受験校を決めるな」というものです。最新の偏差値などまるで確認もせず、子どもが受けたがる学校を昔の物差しで判断し、「○○なんて余裕で受かったけど、行かなかったよ」「オレの頃は○○に落ちた奴が行く学校だった」などと、子どもの気持ちを平気で踏みにじる父親は少なくありません。「東大合格者数が多い=子どもにとってイイ学校」というわけではありませんし、学校の特色も細かく変化しているもの。子どもの受験を考える保護者は、最新情報をチェックしたいものです。