10月の消費増税では、「消費税還元セール」の実施が解禁される。前回(2014年)の増税時に禁止したことで消費の冷え込みの一因となったことを反省しての対応だが、“お得なセールがある!”と素直に喜んでいると、バカを見るかもしれない。実は、増税前に「フライング値上げ」をしている品物が数多く存在する。
表は今年、「値上げ」が予定されている品目のリストだ。年明け早々、読売新聞が25年ぶりの値上げに踏み切った。朝刊のみで月額3093円から3400円へ、朝・夕刊は4037円から4400円へのアップだ。約10%の値上げとなる。
値上げ分は「人手不足が深刻化する販売店の労務環境改善に充てる」としているが、軽減税率を適用される天下の大新聞が、2%の軽減幅を軽く吹き飛ばす値上げを実行したのである。
新聞業界は軽減税率適用が必要な理由を〈ニュースや知識を得るための負担を減らす〉〈読者の負担を軽くすることは、活字文化の維持、普及にとって不可欠〉(日本新聞協会HPより)と主張してきたが、空々しく響く。購読料を横一線としてきた朝日新聞と毎日新聞は追随するのか注目が集まる。