日本国内のコーヒーチェーンの中で最も店舗数が多いのはスターバックスコーヒーで、その数は約1400弱。続く2位はドトールコーヒーで、その店舗数は約1100店舗となっている。一方、日本生産性本部・サービス産業生産性協議会が昨年発表した2018年度顧客満足度指数(JCSI)のカフェ部門での1位はカフェ・ベローチェ、ドトールは2位だった。ベローチェが同調査で1位となったのは2014年度以来のこと。2015年度から2017年度まではドトールが3年連続で満足度1位だった。この状況について、飲食チェーンに詳しいフリーライターの小浦大生氏はこう分析する。
「知名度や人気という点では、スタバが圧倒的というイメージが強い。季節限定で販売されるフラペチーノなどは女性や若者を中心に人気が高く、コーヒーというよりもスイーツが目当ての“スタバファン”も多いです。対して、ベローチェは低価格チェーンとして人気があり、リーズナブルであるがゆえに客層も幅広い。フード系も充実しており、ちょっとした休憩などで重宝するカフェチェーンといえるでしょう。
そんななか、ドトールは総合的に“バランスがいいチェーン店”として人気だったのですが、最近はコンビニで販売されるコーヒーのクオリティーが高くなったことなども影響してか、業績は頭打ち、満足度指数で首位から陥落。ただ、ドトールの根強いファンが多いのも事実。とりわけ男性会社員を中心に、“なんとなく居心地がいい”という声は絶えません」
シンプルな『ツナチェダーチーズ』はスタッフ人気No.1?
日頃から頻繁にドトールコーヒーに通っているというのは、都内の企業に務める30代の男性会社員Aさん。Aさんは、シンプルにブレンドコーヒーを頼むことが多い。
「正直言って、コーヒーに詳しいわけでもないし、味に大きなこだわりがあるわけではないんですが、ドトールのコーヒーは安心感があって飲みやすい。コンビニのコーヒーも飲みますが、ちょっと一服したい時もあるので、やはりお店のコーヒーのほうがありがたいです」