会社員なら、給与天引きで保険料を支払っていたり、年末調整で保険料控除を申告している可能性もあり、勤め先に確認すれば判明することもある。奥田さんもここまで調べていれば、保険会社を突き止められたかもしれない。保険会社関係者が声をひそめて語る。
「大きな声では言えませんが、保険金の申請忘れや受け取り忘れがあればあるほど、保険会社は儲かる仕組みです。証書や保険料の支払い記録などの証拠があれば、もちろん支払いに応じます。しかし、“もしかしたら保険をかけていたかもしれない”という問い合わせを受けても、契約があったかどうかを真剣に調べない方が、保険会社にとっては得だということです」
いちばん面倒なのは、保険証書をなくしたうえに、本人が保険に入っていたことを覚えておらず、誰にも話さなかったケースだ。保険料を払い終わって数年経っている場合や、一括で払い込んでいる場合は、すっかり忘れてしまっていることも少なくない。
時効の3年を過ぎても、要件を満たせば支払いに応じることもあるので、諦めずに捜すのが賢明だ。
※女性セブン2019年1月31日号