家族が認知症になってしまった場合や、親が亡くなった時など、お金のトラブルはつきもの。認知症になった、亡くなったといっても、自動的に「手続き」されないものはたくさんある。中には、もう使っていないのに知らぬ間に「支払い続けるお金」もある。
生前故人が利用していたクレジットカードの年会費やフィットネスジムの会費、ケーブルテレビの受信料、ネットの動画配信サイトなどのさまざまなサービスの料金だ。1つ1つの金額は大きくないが、長年積み重なれば見過ごせない金額になる。
そうしたお金は、本人名義の口座から引き落とされていれば、銀行に死亡届を提出して口座が凍結されれば、それ以上の引き落としはされない。
しかし、ネット銀行など家族も知らない口座で決済していた場合、その口座から延々と引き落とされ続けることになる。解約手続きがされるまで会費の支払いが続き、知らない間に預金はどんどん減っていく。原則、返金もされないと考えた方がいい。
多くの場合、親族がそのサービスの会社に電話すれば、解約手続きは可能だ。だが、クレジットカードの場合、リボ払いやキャッシングなどで残債があると、相続人はその負債も相続することになる。見つけ出すには、クレジットカードの明細や本人のメールの履歴を辿るしかない。