住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「武蔵浦和」(埼玉県さいたま市)について、ライターの金子則男氏が解説する。
* * *
鉄道ファンにはおなじみの豆知識が、「『浦和』と付く駅が多すぎる」というネタ。浦和をはじめとして、東浦和、南浦和、北浦和、西浦和、中浦和、浦和美園、武蔵浦和と、「浦和」が付く駅は合計8つもあります。そんな浦和ファミリーの中でも、成長著しいのが武蔵浦和。駅周辺にタワマンが次々と建つ武蔵浦和の魅力を紹介しましょう。
鉄道はJR埼京線と武蔵野線の2線。1日の乗降客はおよそ5万人の武蔵浦和駅ですが、それより遥かに多い乗客が、埼京線と武蔵野線の乗り換え駅として武蔵浦和駅を利用しており、駅構内は常に混み合っています。埼京線の快速なら池袋まで20分程度。混雑ぶりは言わずもがなですが、新宿や渋谷へも1本ですし、多方面への新幹線が停まる大宮駅へも10分程度なので、鉄道の便は申し分ありません。
道路状況は、可もなく不可もなくといったところでしょうか。外環道や大宮バイパスなど、首都圏の大動脈からそこそこ近く、駅周辺もそれほど渋滞はしませんが、なにぶん鉄道が便利なので、わざわざ車で出かける必要性を感じない場面も多いはず。無理に車を持たなくても暮らしていける街だと思います。