テクニカル的に見ても、相場上昇のニュアンスが強まっている。日経平均の日足チャートは、21日に5日移動平均線が25日移動平均線を上回って以降、下値を25日移動平均線が支えて上値を5日移動平均線が抑え込む形で煮詰まっていたが、25日に5日移動平均線を明確に上回ってきたことから、反転の途上と見ることができる。
一方、主要米国企業では現地時間29日にアップル、30日にフェイスブック、マイクロソフト、アリババ、31日にアマゾンが決算発表を迎える。日本でも30日にNEC、31日にコマツ、ファナック、村田製、任天堂、1日にソニー、ドコモが決算を発表し、物色的には業績相場の展開が強まることが予想される。また、30日の終値で昨年12月のIPO銘柄である通信キャリアのソフトバンク<9434>がTOPIX組入となる。1月8日のMSCI採用時と同じく指数イベントの盛り上がりで公開価格1500円回復があれば、相場全体の投資マインド好転のきっかけとなる。
今週の主な国内経済関連スケジュールは、28日に12月19日、20日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨、30日に12月商業販売統計、1月消費動向調査、ソフトバンク<9434>とアルテリア・ネットワークス<4423>が終値でTOPIX組入、31日に12月鉱工業生産、1月22日、23日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」、2月1日に12月有効求人倍率・完全失業率、1月新車販売台数、10-12月のGPIF運用実績がそれぞれ発表される。
一方、米国を含む海外経済関連スケジュールでは、28日に米12月シカゴ連銀全米活動指数、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁発言、29日にFOMC(30日まで)、英議会のEU離脱代替案採決、米11月S&PコアロジックCS住宅価格指数、米1月CB消費者信頼感指数、30日に米1月ADP雇用統計、米10-12月期GDP速報値、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長定例記者会見、米中閣僚級の貿易協議(31日まで、ワシントン)、31日にユーロ圏10-12月期GDP、米12月個人所得・個人支出、米1月シカゴ購買部協会景気指数、中国国家統計局製造業PMI、1日に米1月雇用統計、米1月ISM製造業景況指数がそれぞれ発表、予定されている。
このほか、国内外で予定されているイベント・トピックスとしては、28日に通常国会召集、29日は日銀マイナス金利導入から3年、1日は日欧EPA発効、3日は愛知県知事投開票が予定されている。なお、FOMCで政策金利は2.25-2.50%で据え置かれる見込みで、30日のパウエルFRB議長記者会見の内容が注目される。また、29日に予定のトランプ大統領の一般教書演説は政府機関の閉鎖協議次第となっている。