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田代尚機のチャイナ・リサーチ

ファーウェイ副会長が米国に引き渡しされた場合の世界経済への深刻な影響

 米中の経済体は両国市場という土壌にお互い深く根を張ってしまっている。アメリカが中国との関係を切り離すことで、その台頭を阻もうとすると、アメリカ自身も大きな悪影響を覚悟しなければならない。

 それはアメリカ経済の最も競争力のある部分に影響を与えるものであり、中国経済はもとより、世界経済全体への影響も計り知れない。

 交渉の責任者である劉鶴副首相は現地時間28日午後にはワシントンに到着している。中国人民銀行の易綱総裁、国家発展改革委員会の寧吉喆副主任など関連部署の実務者トップクラスが帯同しており、当初の予定では30、31日であるが、間もなく、貿易協議が行われる見込みである。今回の引き渡しの件は、アメリカ側の交渉を有利に導こうとする策略の一つだろうとは思うが、一抹の不安は拭い去れない。

文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うTS・チャイナ・リサーチ代表。メルマガ「田代尚機のマスコミが伝えない中国経済、中国株」(https://foomii.com/00126/)、ブログ「中国株なら俺に聞け!!」(http://www.trade-trade.jp/blog/tashiro/)も展開中。

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