東京都に住むある主婦(34歳)はこんな不満を漏らす。
「少しでも収入を増やそうと思って、子供を保育園に入れて働きに出たいのに、子供を保育園に入れることができません」
子育て世代にとって「待機児童問題」は深刻な悩みになっている。共働き世帯にとって“子育てしやすい街”、逆に“子育てしにくい街”はどこなのか、という関心は非常に高い。そうしたなか、不動産ビッグデータを活用しコンサルティングを行うスタイルアクト株式会社が「保育園に入りにくい駅ランキング」(2018年版)を発表した。
別掲した表が、同社が作成した「0歳児の保育園に入りにくい駅ランキング(東京都区部)」だ。平成30年3月以降に各行政区により公表されたデータをもとに、2018年4月時に0歳児の保育所潜在需要がどの程度になるかを推計し、保育園に入所しにくい駅、しやすい駅を調査し作成された(詳しいデータ作成方法に関しては「住まいサーフィン」を参照)。
この結果について、スタイルアクト・代表取締役、沖有人さんはこう分析する。
「ワースト1位は葛西駅でした。駅近隣の0歳児人口が都区部全駅で2番目の821名の最大需要を有しながら、認可保育園等専用施設での0歳児定員数が66名と少なく、都区部で最も入りにくい駅となりました。2位の新小岩駅、3位の北綾瀬駅も同様で、0歳児人口が多いのに、それを受け入れる施設が不足しているのです」(沖さん、以下同)