家族が亡くなった後、お金に関する様々な手続きが必要となるが、知らなければもらい損ねてしまうお金も少なくない。実は、葬儀をするともらえるお金もある。社会保険労務士の井戸美枝さんが話す。
「故人が国民健康保険に加入していれば、葬儀にかかった費用への補助金として、喪主に3万~7万円(一般的には5万円)が支給されます。葬儀後、故人の国民健康保険証と、葬祭場の領収書などを添えて『葬祭費支給申請書』を役所に提出すれば受け取れます」
その葬祭費を受け取るには、故人の保険証や死亡診断書などが必要だ。
また、親が「冠婚葬祭互助会」で長年葬儀費用を積み立てている場合もある。互助会とは、加入者が毎月の掛け金を積み立て、契約額に応じたサービスを受けられるというもの。加入口数は全国で約2400万口にものぼる。相続・終活コンサルタントの明石久美さんはこう言う。
「互助会も千差万別で、加入した互助会で葬儀をすると会員割引がありますが、それがお得とは限りません。まずは互助会で見積もりをもらい、他社とも比較して依頼することが大切です」(明石さん)