旧暦の大晦日(2月4日)、中国の検索大手バイドゥは日本の紅白歌合戦のような位置付けにある中央テレビ局(CCTV1)の聯歓晩会を通じて総額19億元(307億8000万円)の“お年玉”を視聴者に提供している。一定時間、画面の右下に二次元バーコードが現れ、その画面をスマホで読み込めば、スマホ上にお年玉用HPが立ち上がる形となっている。
そのほか、中国版インスタグラムといわれる快手が6億元(97億2000万円相当)、日本でもなじみの深いTikTok、テンセント、アリババがそれぞれ5億元(81億円相当)を“お年玉”として利用者に配っている。日本ではPayPayが“100億円キャンペーン”第2弾を実施して注目を集めているが、中国では春節だけで合計40億元(648億円相当)の消費者への“バラマキ”が行われている。こうしたIT企業による強烈な競争が消費を活性化させている。
現地で受ける消費の印象は依然として活気に満ち溢れている。
文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うTS・チャイナ・リサーチ代表。メルマガ「田代尚機のマスコミが伝えない中国経済、中国株」(https://foomii.com/00126/)、ブログ「中国株なら俺に聞け!!」(http://www.trade-trade.jp/blog/tashiro/)も展開中。