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「義父母の旅行アテンド」まで… 富裕層ママが直面した嫁姑問題

嫁にとっては困った事態に(写真はイメージ)

 東京の中でも高級住宅街として知られる港区・麻布界隈。そこに住む富裕層の“麻布妻”たちは、一見、何不自由ない生活を送っているように思えるが、「嫁姑問題」からは逃げられないようだ。ライターの高木希美氏がリポートする。

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 夫がバリバリ働いて稼ぐ富裕層の妻の間でよくあるのは、夫の両親とのコミュニケーションが「妻任せ」になることです。もちろん「うまくやっている嫁」も多いのですが、そこは嫁姑、トラブルも起きがちになります。麻布妻の真美子さん(仮名)が巻き込まれた“事件”を紹介しましょう。

 真美子さんは29歳で、2歳になる息子さんがいます。ご主人は43歳という「年の差婚」。お医者さんらしく、土日でも帰れないことが多いそうです。真美子さんはこう語ります。

「うちの主人、帰宅する日は遅い時間でも『家で食事したい派』なんです。だから、育児と夕食作りのワンオペで忙しくて……。『専業だから家のことをやるのは当たり前』って夫にも言われるんだけど、どうしても子供がいると何か犠牲にしないといけなくて。最近は掃除が全然できてないんです」

 そんな日常に義父母とのやりとりが加わります。

 ふだんは九州にいる義父母。子供の写真をアルバムにして送ったり、その御礼でイチゴの「とよのか」と一緒に「孫に食べさせてあげてね」と手紙が来たり、そのまた御礼で……といったやりとりをしている程度だったそう。

「夫には報告するんですけど、実家には電話1本もしてくれない。だから、私が全部やりとりすることになります。直接顔は合わせないけど、全部私がやらなきゃいけないとなると、地味にストレスが溜まるんですよね……」と真美子さん。

 そうした中、この1月、ご主人の両親が上京してきたそうです。お友達含めて5人組で東京観光したいから、いろいろ手配してほしいとお願いしてきたとのこと。ご主人はちょうど学会などで多忙で、その役回りは真美子さんが引き受けることになりました。

 1日目は浅草や歌舞伎座に、2日目はスカイツリー、3日目は六本木ヒルズでご飯に東京タワー見学をして帰るというベタベタな企画を提案したところ、義父母は大喜び。そして「友達にも孫を見せたいし、真美子さんも来てほしい。なかなか東京に来る機会がないから、3日間とも一緒にいてくれた方が安心だ」と言い出しました。

 真美子さんは、仕方なく息子さんを連れて参加したそうです。

 子連れOKなランチのお店を予約したり、「道が分からないかもしれないから」とホテルまで迎えに行ったり、カメラマンの役割を頼まれたり……。初対面の義父母の友達の相手もさせられた上に、食事はすべて割り勘。

「夫のカードで切りましたが、“ここで払わされるんだ……”とけっこうびっくりしました。なかなかの苦行でした」(真美子さん)

 帰宅したら息子をお風呂に入れて寝かしつけ。加えて夫の夕食。家は荒れ放題荒れていたそうです。そして最終日の4日目──。

 義母が朝から電話をかけてきて、「飛行機まで時間が余っていて、もうお土産も買ったし、真美子さんのおうちに行っていいかしら? 友人も、東京の高級マンションを見たいって言っているのよ。いいでしょう?」とぶっ込んできました。

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