前出の吉川氏は、「少しでも余裕のあるうちに、地域の事情に精通した葬儀社を3~4社リストアップしておくことです。最終的には複数社から見積もりを取って決めるのがいいでしょう」とアドバイスする。
また、医師に長くないと告げられたら「【3】遠方の親戚に連絡」をする。
「危篤の知らせはする側も受ける側も動揺しがちです。本人の様子、入院中の病院の場所、連絡先など、必要事項を事前にメモしておき、漏れのないように伝えましょう」(同前)
親が亡くなったら速やかに、「【4】葬儀社に連絡」する。「【5】安置場所の選定」「【6】遺影選び」「【7】香典返し(会葬御礼品)・会葬礼状の決定」「【8】通夜振る舞い・精進落としの人数の決定」など、喪主が責任を負う“決断”が続く。
「信頼できる葬儀社を選び、葬儀に呼ぶ人数が把握できていれば、それほど難しくはありません。細かいことは業者に任せて、故人としっかりお別れできます。逆にこの段階で“誰を呼ぶか”“この葬儀社でいいのか”という話になると、手間が増える」(前出・吉川氏)
また、「【9】菩提寺への連絡」も忘れずに行なう。遅れると住職の日程調整でトラブルが起きやすい。
通夜・告別式では「【10】喪主の挨拶」がある。60代男性は、「父の葬儀で出棺前に会葬者にご挨拶しましたが、とにかく落ち着いて考える時間がなくて、何をしゃべったか記憶にない」と振り返る。
遺族代表に相応しい挨拶の内容は「誰が来るか」で変わってくる。
「1~2分程度でまとめるようにするのがいいです。参列者が家族だけでなく、友人・知人などもいる場合は、病院での最期の様子などを報告できたほうがいいでしょう」(前出・吉川氏)