誰に強制されたわけでもないのに、8割以上の世帯が加入する医療保険。近年契約件数は増加の一途をたどっており、医療保険の契約件数は今や3677万件にのぼるという。
一方で、必要な保障はライフステージによって変わるもの。昔は必要だと思って加入した保険が、家族構成の変化などに伴って不要なものになるケースも少なくない。そんな時はスッパリと解約したいところだが、保険に入るのは簡単でも、解約時はコツがいる。やめたくても、保険会社は簡単には解約させてくれないからだ。保険に詳しいファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんが話す。
「まず、普段つきあいがあったとしても、営業マンを介して解約しないこと。生命保険会社は顧客の担当を細かく決めており、解約の連絡をすると担当者がすぐに顧客に連絡する仕組みになっています。
そして、あの手この手で解約を阻止したり、新商品に加入させようとします。『GNP営業』といって、義理(G)・人情(N)・プレゼント(P)でアプローチを仕掛けてくるのです」
具体的には、頻繁に訪問し、親身に相談に乗ることで安心・信頼を築き、誕生日にはプレゼントを贈るなどだ。断るのが苦手な日本人は、これにつかまると逃げられない。