とくに同性であるがゆえに、「めんどうくさい」というのが、次のようなシーンだ。
「職場で誰かの誕生日の度に、みんなでケーキを食べるんですが、何だかモヤモヤ。目を輝かせる女性陣とともに、感想を言い合いながら食べる空気が辛い。日常的に、手土産として『好きでしょ?』と言わんばかりにロールケーキ、パウンドケーキなどを持ってくる人もいる。カフェでは、『私は食べないけど、気にしないで食べて』と言うのですが、『じゃあ私もいいや』と私に合わせて自粛されると、悪いことをしている気になります」(Aさん)
一方で、甘いもの好きなスイーツ男子も苦労が絶えない様子。20代の男性会社員・Bさんが「男性」からの悪評を明かす。
「男で『スイーツが好き』というと、同性から『酒飲めないの?』『モテるためにやってるでしょ?』といった偏見に満ちた言葉を受けることがあります。人間関係でも、スイーツ好きは女性の方がその総数が多いので、女性と会話することが必然的に多くなる。僕としては、同僚はもちろん女性部下が多い部署なので、円滑なコミュニケーションツールとしても助かっているんですが、『あの子、狙ってるの?』『肉食だね』と同性からよくからかわれてしまいます。
とくに上司のバブル世代のおじさんは最悪で、1人でスイーツ店に行くと言うと、『昔は男がパフェを食べたかったら、女性を誘うものだった。お前はわかってないなぁ。デートに誘う口実にもなるし、もっと頭を使わなきゃ』と何やらダメ出しをされ、唖然としました」
ちなみにAさんとBさんの“あるある”は、「男女で喫茶店に行き、片方がスイーツを頼むと、大体女性の前にお皿を置かれる」ということ。その先入観にはもう慣れっこで、内心「ですよね~」と思いながら、黙って自分たちでお皿を移動するのだという。