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生命保険の落とし穴 先に「受取人」が亡くなるとどうなるか?

保険の契約者や受取人が先に亡くなった時、どう対応すべきか?(イメージ)

保険の契約者や受取人が先に亡くなった時、どう対応すべきか?(イメージ)

「被保険者」が亡くなった時、まとまったお金が遺族に支払われる生命保険。「被保険者の死亡」ばかり想定していると、思わぬ落とし穴にはまる。それは、「契約者(=保険料を払う人)」や「受取人(=保険金を受け取る人)」が亡くなったケースだ。税理士の山本和義さんが話す。

「たとえば、契約者が父で、被保険者が母、受取人を娘に設定し、保険料を月払いしている保険があったとします。父が先に死亡した場合、その保険を継続するには、早急に契約者を変更する必要があります」

 なぜなら、父が死んだら、父の名義の銀行口座は凍結され、口座から引き落とされていた保険料が支払われないというケースは少なくなく、保険契約が失効してしまうからだ。

「父が亡くなったので、保険を解約し、『解約返戻金』を受け取ることも、選択肢の1つです。その場合、返戻金は“父の遺産”として扱われるので、母やきょうだいの間で遺産分割協議が必要になって、煩雑です。

 それを避けるためには、父の生前に、契約者を娘に名義変更しておけばいい。娘が契約者であれば、その保険契約自体を娘が相続することになり、遺産分割協議は不要です。ただ、解約する場合は、解約返戻金を父から娘が相続したものと見なされるため、相続税の対象となります」(山本さん)

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