インターネットの普及とともに広がり、ブームとなっている“ネット占い”。今、占いサイトやアプリの利用者は1000万人以上だが、玉石混交の占いサイトが乱立しているのが現状だ。詐欺まがいのサイトに引っかからないよう、注意したい。
たとえば、メール鑑定ではメール送信回数をわざと増やしてポイントを浪費させる手口などに要注意だ。国民生活センターでは、次のような事例が典型的という。
まず、40代女性のケース。スマホで占い広告を見たのをきっかけに占いサイトのアプリをダウンロード。利用を開始すると最初に簡単な占い診断が届き、ほどなく“あなたの環境はもっとよくなるので具体的な相談内容を送ってください”と占い師からメッセージ。
相談内容をメールに送信すると、再び「あなたは幸せになりますよ。そのためには恩恵を受けなければいけません。その恩恵を受けるためには…」と、指定された文字をメールに打ち込んで送信したり、メール画面に幸せになれるよう強く願うなどいろいろなことをさせられたが、「すべて受けきれていない」「もうすぐすべての恩恵が受けられます」と、どんどん引っ張られて一向に終了しないことを不審に思った時には、約9万円費やしていたという。
また、20代女性のケースでは“1回のやり取りなら無料”との広告を見て占いサイトに登録し、お試しのつもりで始めたという。最初から1回だけで終わらせるつもりだったが、「あなたが幸せになるには、もっと深く鑑定する必要がある」と鑑定師から言われてメールのやり取りを開始。何度かのやり取りの最中、複数回にわたりやめたいと鑑定師に伝えたにもかかわらず、「あなたが救われたいのであれば続ける必要がある」と言われ、ポイント購入をいろいろな決済手段で続けた結果、塵も積もればで約140万円にも達してしまったという。