今年は相続法が40年ぶりに改正され、施行元年となる。課税対象となる被相続人は年々増加傾向にある中、「生前の手続き」について、誰もが無関心ではいられなくなった。そのやり方も、各家庭でさまざまだ。
晩年に結婚した夫婦の生前整理について包み隠さず語ってくれたのは、元TBSアナウンサー・山本文郎さん(享年79)の妻・由美子さん。
妻に先立たれて独り身だった山本さんと、バツイチで12才と10才の息子を持つ31才年下の由美子さんの再婚は、世間を大きく賑わせた。
結婚から7年後の2014年2月に山本さんが肺胞出血でこの世を去った時、由美子さんは遺骨を前妻の眠る墓に納めて、一部から「前妻に押しつけた」と激しいバッシングを浴びた。当時の胸中を由美子さんはこう語る。
「あのお墓は、前妻の明子さんが亡くなった時、山本が一緒に入るつもりで建てたお墓です。山本の実子とも話し合い、私としては彼がそこに入るのは当たり前という思いでした。実は生前、気遣った山本から『分骨しようか』と提案もされたのですが、私は前妻とのお墓をお参りすることになんのためらいもないのでお断りしました」