親の死後に自分が、あるいは自分の死後に家族が、慌ただしい中で進めなければならないのが相続の手続きだ。「どんな準備・対策が必要か」を指南する情報は数多くあるが、実は最も大切なのは「いつ、その対策をやるか」ということだ。
親が入院するなどして、いよいよ“その時”が迫ってきた時に、やっておくべき重要なことがある。
戸籍収集「引っ越しの多かった親は特に注意」
相続の手続きでは、亡くなった親の戸籍謄本が必要となる。円満相続税理士法人代表で税理士の橘慶太氏が指摘する。
「隠し子など、他の法定相続人がいないかを確認するためで、親が生まれてから死亡するまでに変更したすべての戸籍謄本が必要となります。該当する役所まで足を運ぶか、郵送での請求となり、親の転居が多いとかなりの手間がかかります」