「親の死後は銀行に行く時間もなかなかないなか、すぐに葬儀代や病院代などの支払いが出てくる。仮払い制度ができても、利用する余裕はあまりないと考えられます。できるなら、事前の財産目録作成などの際に家族で共有したキャッシュカードや暗証番号をもとに、親の生前に口座からある程度のまとまったお金を引き出しておいたほうが無難です」(橘氏)
この時に注意すべきは、何にいくら使ったかを明確にしておくことだ。
「親の死後、遺産分割協議で『あの預金を何に使ったんだ』と兄弟姉妹に詰め寄られてトラブルになることがある。銀行の明細書や使った分の領収書は忘れずに保管しておきましょう」(橘氏)
※週刊ポスト2019年3月29日号