「きっかけは音楽配信サービスを利用し始めたことです。私はApple Musicを使っているんですが、新作はもちろん、過去の作品も含めて、月額980円でかなりの作品を聞くことができる。そうなると、CDを買ってパソコンに取り込んでという作業もだんだんしなくなってきました。
ただ、僕は基本的にオタク的な性癖があって、思い入れのある作品については、データだけでなく、手元に“盤”を持っておきたいという願望もあるんです。“持っておく”という意味では、CDよりジャケットも大きくて、コレクター心をくすぐるアナログ盤の方が魅力的。データ化する必要がないのであれば、ちょっと値段は高くても “持っておきたい”欲を満たしてくれるアナログ盤を買いたい、という感覚ですね」(Aさん)
手軽なレコードプレイヤーやスピーカーも充実
アナログレコードに対する需要が増えている中で、アナログレコードを聞く環境も身近になりつつあるようだ。30代会社員の男性・Bさんは、つい数か月前にレコードプレイヤーを購入した。
「アナログ盤には以前から興味があったんですが、プレイヤーを持っていなかったので、なかなか手が出なかったんです。でも、調べてみたら1万円くらいのプレイヤーもあるし、USBでパソコンに繋いでデータ化できるものもあるし、スピーカー内蔵のものもある、思ったよりも手軽だということがわかって、買いました」
Bさんは、約3万円のレコードプレイヤーを購入。スピーカーは内蔵されていないが、USBでパソコンと繋げることができる機種だという。
「専門的なことは詳しくないし、そこまでこだわりがあるわけではないんですが、1万円くらいのスピーカー内蔵プレイヤーだとちょっと物足りない気がして、3万円ほどのプレイヤーを購入しました。持ち運びができるBluetooth対応のスピーカーをオーディオケーブルで繋いで聴いています。スピーカーには特にお金をかけていませんが、思っていた以上にいい音で満足しています。今後は、スピーカーの方も凝っていきたいですね」(Bさん)
意外と初心者でもその魅力を堪能できるアナログレコード。今後もその需要は高まっていきそうだ。