今年のGWは10連休となるが、FX(外国為替証拠金取引)トレーダーにとっては大きな注意が必要だ。ただ単に東京市場が休みになるというだけでなく、それに伴い大きな価格変動が起こる可能性も予測されるからだ。そうした事態にどう備えるべきか。FXのカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが解説する。
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今年のGWは、10連休というとても長い連休が待ち構えています。これだけの長期間だと仕事に戻るのも大変、という声がちらほら聞こえてもきますが、海外のマーケットは関係なく動いているため、いつも以上に備えはきちんとしておかなければなりません。
まず考えることは、自身の口座の証拠金維持率を引き上げておくことです。急激な価格変動によってロスカットが発動したときに、自身の入金した金額以上の不足が出ると取引口座がマイナスになり、いわゆる「赤残」と呼ばれる状態になります。こうした事態はFX業者にとっても、自社の財務にとってマイナスなので、そうならないために最低証拠金維持率を引き上げる業者が出ないとも限りません。
もちろん最低証拠金維持率の引き上げはサービスの低下に直結するので、この判断は業者によって異なるでしょう。
そして次に対策を取る方法は、既存ポジションを減らしておくことです。ある程度リスクを取っていると感じているポジションがあるなら、連休前には少しポジションを減らしてやはり、全体の証拠金維持率を引き上げておくようにするとよいでしょう。
継続的な利益をあげるためには資金管理が最重要であり、これができない限りは“博打の要素”を含んでいることに他なりません。
この大型連休前にある程度ポジションを取っていて利益が出ていたとしても、証拠金維持率が低いままだと危険なので、できれば利益確定の上でポジションを整理するようにした方がいいでしょうし、もしくはポジションを落とさずに両建ての注文によって、休みの間リスク回避することも可能です。
このようにリスク回避の方法は様々あるため、きちんと旅行に行く前や長期間マーケットをチェックできない日が出来てしまう場合は、備えることを忘れずに行いましょう。