スマホを使ったQRコード決済が話題となっている。「LINE Pay」や「Origami Pay」など、様々な種類があるが、なかでも話題になったのは「PayPay」の「100億円還元キャンペーン」だ(現在は第2弾が実施中)。
これは、PayPayでの支払いで最大20%が戻ってくると謳っており、総額100億円を還元するというもの。対抗するLINE Payでも同様の取り組みや、銀行を通じてチャージするだけで500円プレゼントといったキャンペーンも行われている。どの事業者も自らのサービスに利用者を取り込もうと必死だ。
こうした時流に独自の視点で切り込んでいるのが、近著『その落語家、住所不定。~タンスはアマゾン、家のない生き方』が話題の落語立川流・真打の立川こしら氏だ。氏は真打になったあと、賃貸契約していた部屋を引き払い、アマゾンとスマホを最大限に活用しながら、ビジネスホテル、知人や落語関係者の家などを泊まり歩く生活を3年ほど続けている。こしら氏に話を聞いた。
「支払額の20%をキャッシュバックしたり、“500円あげます”なんていうのは、もうお札を刷っているのと同じこと。これまで日本銀行しかできなかったことを企業ができるようになったということではないでしょうか」(こしら氏、以下同)
実はこの流れは、これよりはるか以前に始まっていたのではないかと語る。