「3年耐える」必要なんてない
また、入社したらイメージと違っていたこともよくあること。新卒で入った企業を1年で辞め、現在はIT企業で働く社会人5年目の男性・Bさんは、「辛くても3年は耐えろ」という言葉に惑わされてはいけない、と言う。
「入社して違和感を持ったら、思い切って辞めた方がいい。3年耐える必要なんてない。その職場が明らかにブラックなら、早々に潰されるか、“洗脳”されるかのどちらか。上司から『逃げるのか』『うちを辞めるならどこに行っても同じだぞ』などと脅されても、気にすることはありません。居場所と思える会社は絶対ほかにあるので、躊躇することなく逃げてほしい。まともな仕事ができず、キャリア形成もままならない状態で歳をとることが一番怖い。若くて心身ともに健康ならどうにかなる!」
どんなに優秀な人材でも“替え”がきく
社会人になり「無個性」「自分のやりたいことができない」など、“社会の歯車”状態に苦しむ新入社員も少なくないかもしれない。大学卒業後、10年間で4度の転職を経験した外資系メーカーに勤める女性・Cさんは言う。
「会社や世の中で『自分でしかできないこと、自分が必要なんだ!』と確信できることはそうそうありません。どんなに優秀な人材でも“替え”がきくのが会社ですし、そうであるべきです。だから、『自分は必要とされていないのでは……』と悩む必要はありません。肝心なのは、必要とされるために努力し続けること。その視点で仕事をしていけば、きっと自分が望む仕事ができる日が来るでしょう」
「しっかりと仕事に励んでいると、良いこともありますよ」というCさんは、マイナスイメージに捉えられがちな「社畜」という言葉にも「多くの場合、“社交辞令”」と笑顔だ。
「自虐的に『社畜』と言える人は、ある意味仕事を愛しすぎた結果です。『辛いよぉ……』は、社畜なりの社交辞令であるケースも少なくない。本当に辛かったら辞める手立てを考えるはずだからです。なので、周りの人の社畜発言を全部真に受けて、自分もそうなるのではないか、と絶望する必要はありません」(Cさん)