住まい・不動産

スカイツリーのお膝元「押上」、最高の住みやすさの背後に潜むリスク

荒川氾濫時の浸水想定区域に

 冒頭で述べた通り、もともとは下町の静かな街だった押上ですが、スカイツリーの誕生により、住心地の良さは一気にアップしました。スカイツリーに隣接した「東京ソラマチ」には、ファッション、飲食店、本屋、雑貨など、あらゆるジャンルの店が揃っており、日常生活に必要なものはほぼ揃います。さらに付近にはスーパーも多く、物価はおしなべて安め。錦糸町まで足を伸ばせば、あらゆる買い物は済みますし、浅草も徒歩圏内ですから、娯楽にも事欠きません。

 ただ、この街に住む際に留意しておく必要があるのは、「安全性」です。押上近辺は、荒川が氾濫した場合の浸水想定区域に含まれており、氾濫した時の浸水継続時間は2週間以上と予想されています。さらに、押上や京島付近は木造住宅が多く、道路も狭いため、「建物崩壊危険度」「火災危険度」「災害時活動困難度」などが高いゾーンもあり、地震へのリスクも気にする必要があります。

 家賃相場は、ワンルーム・1K・1DKで8.86万円(ライフルホームズ調べ。3月27日時点)と、これだけの便利さを考えればお値打ちだと思いますが、“リスク込みの値段”と考えれば、妥当なのでしょうか。基本的には非常に住みやすい街ですので、それを享受しつつ、防災に対する意識を持つ姿勢が求められそうです。

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