一方、2018年の同じ3月までのIPO市場はどうだったかというと、公開価格3000円に対して1万5470円の初値をつけ、初値騰落率が415.67%となったアジャイルメディア・ネットワーク(東証マザーズ・6573)を筆頭に、公開価格に対して初値が4倍を超えて跳ね上がった銘柄が4件あった。
それとの比較でいえば、2019年の3月までのIPO市場は好調を維持しているものの、全体相場の低迷もあって、個人投資家の投資余力が低下している可能性も考えられる。逆に言えば、今後、全体相場が回復するようになれば、初値騰落率が大きく跳ね上がるようなIPO銘柄も出てくるかもしれないだろう。
■西堀敬:投資情報サイト「東京IPO」編集長などを経て、現在は「IPOジャパン」編集長(https://ipojp.com/)。IR説明会、セミナーなども多数行なう。著書に『改定版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』など。