2018年の株式市場ではソフトバンク(東証1部・9434)のIPO(新規上場)が大きな話題となったが、はたして今後、どういった企業のIPOが有力視されるのか。投資情報サイト「IPOジャパン」編集長・西堀敬氏が、今後、2019年内にも上場期待の有力企業を紹介する。
* * *
2019年は、2018年のソフトバンクのような超大型IPOはなさそうだが、いざIPOとなれば個人投資家が熱い視線を寄せる企業は数々ある。
まず挙げるとすれば、このところ毎年のように「いよいよ上場ではないか」と注目を浴び続けているストライプインターナショナル、freee(フリー)、Sansan(サンサン)、Spiber(スパイバー)、ZMPといったところだろう。
ストライプインターナショナルは、「アースミュージック&エコロジー」などのブランドを展開し、「第2のユニクロ」とも称されるレディースカジュアル衣料大手。宮崎あおいや広瀬すずなどを起用したCMですでに認知度は非常に高い。
freeeは、クラウド会計ソフトで国内シェア1位の「クラウド会計ソフトfreee」、人事関連プラットフォームサービスの「人事労務freee」、税務申告書作成業務を効率化する「申告freee」などを提供している。
Sansanは、名刺をスキャンするだけで社内の名刺の一括管理が可能になるサービスを提供し、この分野で圧倒的なシェアを持つ。名刺を企業の資産に変えるというコミカルなCMがシリーズ化し、知名度もアップしている。
Spiberは、「夢の繊維」といわれる人工クモ糸繊維「QMONOS(クモノス)」の開発に成功した繊維ベンチャー企業。QMONOSは重さ当たりの粘りの強さが鋼鉄の340倍といわれ、アパレルだけでなくロボット、宇宙など、多くの分野への応用が期待されている。
ZMPは、ロボット事業全般を手がけ、特に自動運転の技術開発で注目されている。2016年に上場予定だったが、顧客情報流出の影響で上場延期となった経緯があり、それを払拭してのIPOを実現できるか注目される。