日本人の私たちには信じられない慣習だ。お国柄の違いは、習い事にも表れる。
「幼稚園や小学校の子供を持つ日本人ママは、どうして水泳やバレエを習わせるんだろう。しかも、本気でプロを目指しているわけでもないから、ビックリ。中国ではそんな時間があるなら、フラッシュカードで頭脳を鍛えるような英才教育に時間を使いたいと考えるのが普通です」(李さん)
中国に詳しいジャーナリストで『日本の「中国人」社会』(日本経済新聞出版社)などの著書がある中島恵さんはこう解説する。
「かつて中国には、『科挙』という厳しい役人登用試験があり、その名残が現在もあるため、学力が高いことを非常に重んじます。日本に比べ、学歴がない人が社会で成功するのはかなり難しいのです。そういった事情もあり、中国人ママたちは教育熱心にならざるを得ない。日本と違い、PTA役員も中国では先生とのコネクションが作れるということで、積極的にやりたがる人が多いのです」
※女性セブン2019年4月25日号