今週の日経平均は、22000円台を固める展開が予想される。今週の相場展開のポイントは「10連休のゴールデンウイーク(GW)控え」と「企業決算発表」の2点にある。史上初めての10連休GWを控えて期間リスクを嫌気したポジションを落とす動き(換金売り)がどの程度出てくるかは未知数だ。ただし、4月第2週(8日~12日)の主体別株式売買動向(2市場、金額ベース)で海外投資家は金額こそダウンしたものの2週連続での買い越しをみせており、海外勢に投資スタンスの変調は見られていない。このほか、かんぽ生命保険<7181>の売出し株式受渡日である23日を迎え、需給面でも一つの変化点を迎える。かんぽ生命は1株2375円の売出価格を下回る株価推移となっているものの、動きを縛られていた資金が動きやすくなる。また、新興市場でも8日以来となるIPO(新規上場)が24日から25日にかけて3銘柄登場し、物色意欲を刺激してくることが予想される。
一方、テクニカル的には、引き続き上値を意識した展開となっている。日経平均は18日の下げで一時、5日移動平均線を割り込み調整ムードを漂わせたが、19日には切り返して上昇トレンドを維持した。フシ目の22000円や21800円近辺を走る200日移動平均線にも距離を保った状態で、現状はまだ上昇途上の判断ができる。ただ、22400円近辺は昨年5月から約5カ月間もみあったボックス相場の中心であり、戻り売りの圧力も強いゾーンに当たる。上に抜け切るには相応のエネルギーが必要となりそうで、上値の重さは再び意識されることになりそうだ。
こうしたなか、物色的には業績相場への移行が始まる。主な日本企業の決算発表は、23日の日本電産<6594>、東京製鐵<5423>を皮切りに、24日はファナック<6954>、キヤノン<7751>、25日に任天堂<7974>、26日にソニー<6758>、村田製作所<6981>、東京エレクトロン<8035>とハイテク系を中心に相次ぐ。並行して、米国でも、23日にテキサス・インスツルメンツ、24日にマイクロソフト、フェイスブック、テスラ、25日にインテル、アマゾンが決算発表を予定している。なかでも、日経平均への寄与度が高い半導体関連の決算に関心が高まってくることが予想される。
今週の主な国内経済関連スケジュールは、23日に4月権利付最終売買日、3月企業向けサービス価格指数、24日に日銀金融政策決定会合(25日まで)、25日に黒田日銀総裁会見、日銀「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)、26日に3月失業率・有効求人倍率、3月鉱工業生産速報、TOPIX調整係数適用銘柄の見直し、清田日本取引所グループ最高経営責任者会見がそれぞれ予定されている。一方、米国など海外経済関連スケジュールは、22日に米3月シカゴ連銀全米活動指数、米3月中古住宅販売件数、23日に米2月FHFA住宅価格指数、米3月新築住宅販売件数、25日に米3月耐久財受注、26日に米1-3月期GDPの発表が予定されている。