表は「人生100年時代」に、年金受給世代がマクロ経済スライドでどれだけ年金額が減らされるかを生まれた年ごとに試算したものだ。今年70歳の団塊世代(1949年生まれ)がこれから100歳まで年金を受給すれば、本来の受給額に比べて700万円近い年金が失われる計算だ。
団塊ジュニア(1971~74年生まれ)はさらに悲惨だ。マクロ経済スライドに支給開始年齢引き上げが重なるため、たとえば1971年生まれの人が100歳まで受給した場合の年金減額は、2300万円を超える。これが75歳受給の世代になると3000万円超となるのだ。
そのうえ、受給開始が66歳、67歳と引き上げられていけば、それまで再雇用などで働いて食いつながなければならないため、年金加入期間が長くなって保険料も余分にかかってしまう。
※週刊ポスト2019年5月3・10日号