福沢諭吉、野口英世、樋口一葉らの肖像画が描かれた紙幣が登場して15年。彼らこそ日本国民が日々もっとも目にし、触れてきた人物であったろう。そんな彼らがこのところ、ずいぶん肩身の狭い思いをしている。そう、キャッシュレス化の大波到来によってである。
街を歩けば、「当店はキャッシュレス決済店舗です」とか「QRコード決済できます」といった表示をあちこちで目にするが、紙幣と硬貨を長らく使ってきた私たちにとって、キャッシュ(現金)なしで売買を済ませることにはどこか抵抗感がある。
とはいえ、頑なに拒んでいたら、実生活で結構な不便を被ってしまうかもしれない。はたして、キャッシュレス社会とどう向き合えばいいのか──。
そこで、女性セブンのメルマガ『セブンズクラブ』にて「キャッシュレス決済に関するアンケート」を実施。617人の読者から寄せられた回答には「不安」「面倒くさそう」という声が多く見られた。
アンケート結果を詳しく見ていこう。〈「キャッシュレス」と聞いて、どのようなイメージがあるか?〉との問いに、最も多かった回答は「現金を持たなくていいから便利だけど不安」、次に「金銭感覚がマヒしそう」、続いて「セキュリティーが心配」との結果が出た。
〈現金で支払わないことへの不安はありますか?〉との問いには、66.1%が「ある」、33.9%が「ない」と回答。〈今まで現金以外で買い物をしたことがありますか?〉との問いには、89.5%が「ある」と答え、「ない」と答えたのは10.5%だった。
キャッシュレスの困った点としては、「暗証番号やパスワードを忘れてしまって毎回困る」「残高不足で決済ができなかったことがある」「現金決済しかできないところも少なくない」などの声があがっていた。