大学生「周囲もポイントカード持ち歩かない」
大学4年生の男性・Bさんも、スマホ決済派だ。利用するのは、モバイルSuicaや、楽天Payなど。前出のAさん同様、ポイントカードを利用する回数は減ってきている。一部のポイントカードはアプリ対応をしているが、決済用のアプリを立ち上げる前に、ポイントカード用のアプリを出すのは、「二度手間で面倒」だという。支払い金額が多い家電量販店などでは専用アプリでポイントをためるが、コンビニや小売チェーンでは提示を断る場合が多い。
「以前は、アパレルのポイントカードなどを持ち歩いていましたが、最終利用日から1年などといった期限を守れないことが多いので、結局ムダだと思い、今は最初から作っていません。僕の周りの大学生も、ポイントカードは作っていない人が多いです」(Bさん)
地域や商店街ごとのポイントカードにはニーズがある
共通ポイントやチェーン店のカードだけでなく、地域の店舗でもポイントカードの発行を断ることが増えたと語るのは、30代の男性会社員・Cさんだ。
「よほど通いつめるほどのお店でない限り、ポイントカードを作っても、別に特典を享受できるほどは貯まらない。クリーニング店や美容室でも、ポイントが貯まるのはわかりますが、年に数回のためにポイントカードを持ち歩くのは厄介だし、家に置いておいてもその存在を忘れがち。ポイントカードを作ったはいいものの、結局どこにあるかわからなくなることもしばしばでした。
ただ地場の店舗にとって、会員組織が必要な理由も理解できます。地域や商店街ごとのポイントカードがあれば便利なのにな、とは思いますね」(Cさん)
お店にとってのポイントカードは、繰り返し来店してもらうための動機づけや、店へのロイヤリティを高めるための施策であることは確か。しかしキャッシュレスが普及するなか、消費者・事業者双方にとって負担が少なく、満足する仕組みが必要とされているのかもしれない。