中国本土市場はメーデー休暇のため、5月1~3日まで休場であった。5月初めての取引となる6日の本土市場は暴落に見舞われた。
上海総合指数は5.58%下落、上海市場に上場する時価総額の大きい銘柄で構成される上海50指数は4.76%下落、新興銘柄を代表する指数である創業板指数は7.94%下落した。
売買代金は上海、深セン合計で6579億元。休場前の4月30日と比べると3割ほど多いものの、春節後の平均と比べると下回っている。大幅安で寄り付いた後さらに下落、後場からは狭いレンジでの値動きとなったが、4社に1社を上回る割合でストップ安銘柄が出る中で、売りたくても売れない膠着状態での閑散相場である。地合いは悪い。
セクター別では、大豆、トウモロコシを生産する農業セクターの一角が買われたほかは全面安の展開。証券セクターの下げは厳しく、同花順による42社で構成される証券セクター指数は9.56%下落している。27社がストップ安となるなど、投資家心理は悲観に大きく傾いている。そのほか、通信、通信機器、半導体・部品、電子部品、自動車、PC関連などが暴落している。
中国本土証券系メディアでは暴落の要因として、2つの点を挙げている。1つはテクニカルな要因、もう1つは休場期間中における外部で発生した悪材料を指摘している。
上海総合指数の日足チャートをみると、4月25日の段階で、4月8日、4月22日を天井とするダブルトップを形成しており、その後も軟調な値動きとなっていた。前者はそのことを指摘している。
6日の終値は2906.46ポイントであり、3月に1か月間揉み合ったレンジである3130~2970ポイントを下回って引けている。この価格帯は最近では売買代金の特に多いところなので、できるだけ早い時期にこの水準を回復しておかないと、上値が重くなってしまう。