都内の女子大で統計学の講義を担当している教員・Bさん(41歳)も、最近の女子学生たちが結婚に焦りを見せていることを実感する一人だ。
「私の講義では、政府の統計データを利用してグループワークをさせているのですが、テーマについて自由に決めさせると『結婚について調べたい』『結婚しやすい職業を知りたい』『給料が高い職業の男性の人口を調べてみたい』と、結婚のことばかり。
私が『大学生のうちから焦ることはないよ』と言っても、『インスタで可愛い結婚式をしている人を見たら羨ましくなる』『自分だけ結婚していなかったら、SNSでかわいそうな印象になる』と言うのです。もちろん、政治情勢や災害情報などの統計よりも、彼女たちにとって“結婚”が身近な話題であるのは仕方ないことなのでしょうが、それにしてもここ数年『結婚できなかったらどうしよう』という言葉が増えた気がします」(Bさん)
「若者の結婚離れ」などと言われることもあるが、晩婚化は“結婚願望のない若者の増加”を意味するわけではない。デジタルネイティブ世代にとってはネットやアプリも恋愛ツールの一つであり、そのツールの普及が若者に「婚活」を駆り立てているのかもしれない。