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自由な校風の超進学校、生徒の“暴走”に歯止めをかける教師の言葉

 しかしある時、校長が休み時間に教室を覗くと、生徒が全員スマホをいじっていて、誰ひとりおしゃべりをしていなかったシーンに衝撃を受け、校内での使用禁止が申し渡されました」

 学校に通う第一の意義は勉強だが、コミュニケーション能力を養うことも重要だ。さらに、SNSで小さなトラブルが頻発したことも、校内使用禁止の流れに拍車をかけたという。先日は、スマホ絡みで新たな問題が持ち上がった。

「生徒の1人がYouTubeで動画を発信し、かなりのアクセス数を集めました。教師がチェックすると、悪い意味で高校生らしい危なっかしいネタだったので、生徒を呼び出し、結局はYouTubeでの発信を辞めさせました」

 ちなみにOさんによれば、教師が生徒のSNSをチェックするのは「常識」だとか。もっとも近年は、生徒もそのことを知っており、複数のアカウントを使い分けて対処しているという。このままでは「自由な校風はどこに?」という事態に陥りそうだが、そこには対策があるそうだ。

「生徒が逸脱した行動をした場合、『それが本当に高校生らしい姿勢なのか』『それが本当にいま、必要なことなのか』を問い詰めます。金髪やピアスも建前では禁止されていませんが、教師を納得させられる理由を言えなければ、永遠に『もう少し考えてみよう』と言うだけです。つまり実質NGということ。なかなか納得しない生徒もいますが、基本的にはうちの高校の生徒であることにプライドを持っているので、最終的に『本校の生徒として相応しい態度なのか』と言えば、降参しますね」

 それでも何年かに1人は、教師も感心するような理由を捻り出し、髪を染めたり、突飛な行動が認められる生徒もいるのだそう。スマホ、SNS、YouTuberなどへの対策は、いかにも現代的だが、生徒をあくまでも大人扱いする教育方針は、ごくごく限られた学校にしか成立し得ないものかもしれない。

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