書類作成だけに専念できればいいが、そうも言っておられず、同時並行で業務をやらなければならない場面も多い。そうなると、いかにマルチタスクをこなしていくかが時短の鍵になってくるように思えるが、30代男性会社員・Cさんは“同時に”をおすすめしない。
「電話しながら資料作成とか、僕は苦手です。だから、この時間は書類なら書類、メールならメール、電話なら電話というように集中します。同時並行だと、一つ一つのタスクがどうしても中途半端になってしまうのが嫌なんです。昔、メールの返信を書きかけのまま他のことをしてしまい、未送信だったという失敗をして以来、気を遣うようになりました。なので、メールは都度返すのではなく、1時間おきなど定期的にチェックして、まとめて返信するようにしています」
さらにCさんは、趣味や楽しみを持っている人、ワーキングマザーは独自の書類作成術や時短術を持っていることが多いと指摘する。なぜか。
「例えば、地下アイドルを追っかけている同僚は、ライブに備え、わき目も振らずに仕事をして、さっさと退社。子育て中の女性の同僚は、朝早く職場に来て仕事をしていることが多いですね。プレゼン資料は手書き、もしくはシンプルにWord。PowerPointにきれいに画像を貼り付けて……といったことは一切なく、見た目より中身で勝負といった感じですが、これで十分だなと思わせられます」(Cさん)
「定時で帰る」会社員たちが実践する時短仕事術を参考に、無駄な残業は少しでも減らしていきたいものだ。