「例えば、うちはバスタオルを捨ててフェイスタオルだけを使っているのですが、母は当初、抵抗があったようでした。だけど私が使って快適そうにしていたことと、実際に何度かお風呂上がりにフェイスタオルを使ってみてもらったら、“意外と大丈夫じゃない”と理解したことで、バスタオルを捨てることに賛成してくれたんです。
人って、ものがあることで安心する部分があると思います。だから実際に持たなくても、生き生きと暮らしているのを周囲に示せたら、自分もやってみようという流れにつながっていく。まずは自分で実践して背中で語るしかないと思う」
DAIGOも「私に過去はいらない」と断言する北川を見て、そのカッコよさに「一生ついていこうと思った」と振り返っている。とはいえ、いざ捨てようと思っても、何年も取っておいたものをいきなり手放すのはハードルが高い。「まだ使えるかもしれない」と躊躇する人もいるだろう。
“ミニマリスト”という言葉を浸透させ、「ものの手放し方」の講座を開く佐々木典士さんは、「迷って捨てられない人は仮に捨ててみるのも手」とアドバイスする。
「一度捨てたつもりで目につかない場所に置き、しばらく使わなければ本当に捨てるのも方法の1つです。中身を見てしまうと誰でも『こういうのがあったな』と愛着がわいてしまうので、段ボールに入れて封をして、自分宛てに『中身を見ずに、半年後に捨ててください』と書いた紙を貼っている人がいます」