子供がいる世帯は、教育費などの支出も多く、貯金に回せる金額にも限界がある。だが、若い今だからこそできる方法がある、と話すのはファイナンシャルプランナーの山中伸枝さんだ。
「40代までは、定年まで時間があります。2017年から始まった『個人型確定拠出年金(イデコ)』などを活用してお金を増やすべきです。長期にわたって運用し続ければ、老後に大きな資産が築けます」
人生の折り返し地点、50代はどう考えればよいか。
「人生で最もお金がかかる時期である一方、子供が独立すれば、定年まで一気にお金が貯められる期間でもあります。この時期に将来の年金額を把握し、夫や妻が定年後も働く必要があるかなど、しっかり計画し長生きリスクに備えましょう。パートでもよいので、妻も働くのが効果的です」(北村さん)
妻がパートで働いた場合、たとえば50才から月10万円のパートを始めて、まるまる貯金すれば10年で1200万円も貯金できる。老後資金作りにはぴったりだ。
パート先によっては、厚生年金に加入できる場合もある。社会保険労務士の中山大輔さんが話す。
「2016年からパート主婦の厚生年金の加入が適用になりました。賃金が月8.8万円以上、従業員が501人以上の企業などの条件はありますが、会社が年金保険料を半分払ってくれるのはお得です」