このほか、同調査で36%だった香港もブレジャーしやすい環境とのこと。
「香港では、もらった有給休暇は全て消化する文化的背景があり、有給休暇の申請が簡単で、会社の理解度も高いです。また、有給休暇の日数の平均が14日と少ないため、出張に休暇を組み合わせれば、コストだけでなく時間も節約できるため、ブレジャーは重宝されているようです」(村井さん)
日本では出張+旅行が可能なように出張規定が整備されていない企業も少なくないせいか、自分の職場が「ブレジャーしやすい環境だ」と思う人は、28%と少なめ。さらに、「ブレジャーをするのに年次が関係ある」と思う人も約半数という結果に。有給休暇をとりづらいと感じている人が多く、まだまだ年功序列を重んじる日本の文化も健在で、ブレジャーの普及には高い壁があるようだ。
それでも、「ブレジャーをしている人を好ましいと思う」という人は全体の約4割にのぼり、ブレジャーに対する許容度自体は高そうな結果に。そのため、年次の高い上司が積極的にブレジャーを行うと、年次の低い社員もブレジャーに対する壁は低くなりそうだ。
前出・村井さんも「社員全員が平等に休めたり、一人が仕事を抱えるのではなくチーム内で分担できる業務体制を進めると、休みに対する寛容な環境作りが進み、ブレジャーも普及すると思います」と語る。
働き方改革がなかなか進まない企業は、ブレジャーしやすい環境を作っていくことが、有給休暇消化のための有効な手段となるかもしれない。