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加入者増加中の「ドラレコ付き自動車保険」、各社サービスを比較

高齢の親世代にサービス加入をどう提案するか

 高齢者安全運転支援研究会事務局長の平塚さんが語る。

「高齢の親が、事故の加害者にも被害者にもならずに長く運転できる。そのためには何をしたらいいのか──そんな話し合いのツールとしてドラレコの映像やレポートを使えばいいでしょう」

 とはいえ、親世代には運転歴50年という人がザラにいる。「なぜ自分がそんなサービスを受けなくてはいけないのだ!」と憤る人も多い。

「こうしたサービスへの加入を提案する時は、『最近、もらい事故も多いから、その時のために必要だよ』などと言って、“自分の身を守るために必要なものだ”と説得してはいかがでしょう。『(お父さんやお母さんの)運転が心配だから』などと本音を言うと、拒絶されてしまいます」(平塚さん・以下同)

 ちなみに、大きな事故は自宅から500m以内の場所で起きるケースが多いという。

「高齢者は、危険箇所であっても、走り慣れた道だと慎重さに欠ける傾向があります。“止まれ”の標識があるのに止まらず、見通しのきかない交差点にそのまま突っ込む──ドラレコにはそんなシーンが映っています」

 そんな時、ドラレコを通じたレポートがあれば、離れて暮らす親の運転技術を把握することもできる。

「急ブレーキの回数が多ければ、ギクシャクした運転をしている証拠。ボーッと運転していて、ハッと気づき急ブレーキをかけたり、距離感がうまくつかめず前方の車に接近して、あわててブレーキを踏んだり──そういった情報がパソコンやスマホで確認できます。レポートに、急ハンドルや急アクセルなど“急”がつく動作が増えたら、その理由について本人と話し合って注意を促せば、安全運転を心がけるきっかけになると思います」

 ドラレコによる運転診断サービスは、子が親を思って導入するのもいいし、本人が適切な運転を心がけるために導入してもよいだろう。

 ともあれ、自動車が「凶器」となったり、ドライブが悲劇を生み、運転者が「殺人者」とならないようにしたいものだ。

※女性セブン2019年7月4日号

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