ところが、不採算店舗の閉鎖とともに“ある奇策”を打ち出したことで、『幸楽苑』は32億円の赤字(2018年3月期)から10億円の黒字(2019年3月期)へと“V字回復”を果たした。
「閉店した『幸楽苑』の跡地で『いきなり!ステーキ』の経営を始めたんです。2017年に幸楽苑HDは『いきなり!ステーキ』を運営するペッパーフードサービスとフランチャイズ契約を結び、現在までに不採算店舗の16店を『いきなり!ステーキ』に転換した。
その結果、転換した全店舗で営業損益と売上高が改善し、『幸楽苑』の既存店舗の客数も回復しました。不採算店舗の“撤退”と同時に“出店戦略”も並行して業績を回復させた珍しいケースです」(前出・関氏)
※週刊ポスト2019年7月5日号