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回転寿司5社の「中国産ネタ」、原産地は加工場所か水揚げ港か

原産地は“地球全部”

 はま寿司を展開するゼンショーHD広報室は、「回転寿司の原産地表示は難しい」と率直な悩みを明かす。

「ネタを安く安定供給しなければならないので、仕入れ状況や販売する地域、時期などによって水揚げ地も変わってくる。マグロは『太平洋、大西洋、インド洋』が原産地という表記にしており“それじゃあほぼ地球全部じゃないか”と言われてしまうこともありますが、状況によってどこの海で獲れたものを調達できるかが変わるので、限定できないのです。

 ただ、安全面に関しては食品安全追求本部という専門部署を設置しています。調達から店舗での提供に至る各工程において検査を行ない、中国産に限らず、検査に合格した食材のみを店舗で提供しています」

 魚べいを展開する元気寿司は、公開している原産地が「水揚げ地」なのか「加工地」なのかを明らかにしなかった。

「食材の仕入れ先に商品規格書の提出を義務付け、そこに記載された『原産地』の項目をHPで公表している」(総務部広報)と説明。

 その上で、「取引先には菌自主検査表、原材料配合、製造工程表などの提出を課しており、自社の品質管理部でも不定期の抜き取り検査をして、安全に万全を期している」と付け加えた。

 5社を比較してわかるのは、魚べいのHPの原産地情報が最も詳細であるという点だ。たとえば、あじの握りなら「あじ=日本」「青ネギ=中国」「生姜=中国」といった具合に、食材ごとに細かく表示を分けている。

 そうしたなか、5社で唯一、取材に応じなかったのが、かっぱ寿司を展開するカッパ・クリエイトだった。表示されている原産地が水揚げ地なのか、加工地なのか、中国でどういったチェック体制を敷いているのか、いずれについても回答を得られなかった。

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