「自分の興味ある分野しか情報を得ない傾向は強い。これだけ情報があふれているのに、一般的なニュースを知らない学生もたくさんいます。知っていても、ニュース記事ではなくまとめ記事だけで済ませがち。
またLINEやTwitter、Instagramといった通信手段のためだけにスマホを利用し、情報を得る手段としては利用していない印象もあります。何か調べさせても、情報にたどり着けない“検索下手”な学生も一定数いる。読書やニュース記事など、正確で上手な日本語に触れていないばかりか、情報を入手することもままなりません。インプットができなければ、アウトプットはやはり難しい」
最近では、学生向けに「日本語」や「国語表現」という授業を必修化する大学も出てきているという。もはや英語教育に力を入れるどころではないだろう。
「就職活動はもちろん、社会に出てからも文章力は求められます。このまま社会に出たら、本人が意図しないところで、同僚や上司、取引先によからぬ印象を与えかねないのではないかと危惧しています」
若者の“改行離れ”は、そのまま文章力、ひいては日本語力の低下につながりかねない深刻な事態と言えそうだ。