「とても男性が偉そう。タイは意欲があり能力もあれば、女性でも昇給や出世もできます。日本は意欲があっても、結婚や出産によって阻まれてしまうことが多い。一方、タイの会社では社員が辞める前提で採用するので、産休や時短勤務で人手不足といった問題は生じにくく、復帰後も元のポジションに戻りやすい。ただでさえ辛いのに、セクハラや痴漢も多いのだから、日本は女性に厳しすぎる国です」
さらに日本人の外国人に対する態度や意識も無視できない問題だという。
「外国人は、観光で日本に行くと歓迎されます。でも、いざ働いてみると、ひどい扱いを受けることも多々ありました。名前が外国人というだけで、おじさんに『日本語、わかってる?』と嫌味っぽく聞かれたり、『国に帰ったほうがいいんじゃない?』など、ひどい言葉を浴びせられたこともありました。本当に悲しかったです。日本は外から関わる分には優しいけど、いざ中に入ると、排除しようとする文化があるように感じます」
グローバル化が進む昨今、外国人から選ばれるためには、彼らの声なき声に耳を傾けて悪しき慣習を見直す必要がありそうだ。