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回転寿司のトロサーモンの正体は? 「食用不適な貝」を食べさせる技術も

 代用魚を使わずとも安い寿司を出せるもう1つの要因は、養殖技術の進化だ。「食の安全を考える会」代表の野本健司さんはこんな例を挙げる。

「回転ずしで人気の『トロサーモン』は、サーモンなので鮭だと思うかもしれませんが、鮭は生では食べられない。その正体は、ノルウェーの海で蓄養されたニジマスです。本来は淡水魚ですが、海でも生息できるどころか、海洋蓄養により鮭のような味になることがわかりました。さらに、脂がのるような餌を与えたところ、全身に脂がのり、トロ状の身になった。ノルウェーは国を挙げて養殖事業に取り組み、日本に輸出しています」

 一方、ウナギ、アナゴなどは中国での養殖が盛んだ。現地でスライス加工やかば焼きの状態にしてから日本に入ってくるという。

 回転ずしのエビは、バナメイエビが多い。バナメイエビはクルマエビ科のエビで、病気に強く、淡水に近い環境でも育つため養殖が簡単。コストもあまりかからない。養殖技術の進化も原価率の抑制に力を貸しているのだ。

※女性セブン2019年8月22・29日号

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