投資情報会社・フィスコが8月12日~8月16日のドル・円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は弱含みか。人民元の値動きに神経質な展開となりそうだ。また、主要中銀がハト派姿勢を強めるなか、米連邦準備制度理事会(FRB)による9月大幅利下げに思惑が広がりやすく、弱い経済指標を手がかりにドル売りに振れやすい見通し。米トランプ政権は中国を「為替操作国」に認定し、当面は日々の人民元の基準値設定が注目される。ただ、中国政府は資本流出につながるとして、極端な人民元安は回避したいとみられる。目先ドル安・元高方向に向かえば警戒感は和らぎ、円買いは弱まろう。
一方、主要国から新興国まで、各国中央銀行は緩和的な金融政策スタンスに傾いており、円やスイスフランなどより緩和的な金融政策の国の通貨が買われやすい。そうしたなか、米FRBが9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50ポイントの大幅利下げに踏み切るとの観測が広がっており、まとまった規模のドル買いは入りづらいだろう。ドルは105円台では国内勢を中心に押し目買いが入りやすいものの、トランプ米大統領はFRBに対して金融緩和を呼びかけており、ドル高の影響を懸念していることから、ドル円は年初来安値の104円台が視野に入りそうだ。
【米・7月消費者物価指数(CPI)】(13日発表予定)
13日発表の7月消費者物価指数(CPI)は前年比+1.7%、同コア指数は前年比+2.1%と前回並みの水準が予想される。FRBによる9月大幅利下げが観測されるなか、物価上昇率が市場予想と一致すればドル売りは後退する見通し。
【米・7月小売売上高】(15日発表予定)
15日発表の7月小売売上高は前月比+0.2%と、6月の同+0.4%を下回る見通し。市場予想を下回った場合、個人消費減退の思惑が広がり、リスク回避的なドル売りがやや強まる可能性がある。